レーダーの取付方・トラブル対策
魚群探知機 ~ レーダー | お役立情報 - (株)ナビテック
- レーダーの取付方、トラブルの解決方法を説明します。
レーダーの運用に関して
無線従事者免許・無線局免許について
- 5kW以上のレーダーを運用するには無線従事者免許(資格免許)が必要です。
- 5kW未満のレーダーを運用するには無線従事者免許(資格免許)は必要ありませんが、無線局の開局申請を行い、無線局免許(無線航行移動局)を取得する必要があります。
※無線局(特定船舶局)免許状を取得せず無線局を開設または運用した場合、 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」の罰則を受けることがございます。(電波法110条、電波法114条)
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- 船舶局の開局申請は使用者ご自身での申請が可能です。
- 申請と免許取得の流れや手数料に関しては、以下のURLから「無線局の免許手続き」をご確認ください。
レーダーの取付方
- 一般的な小型船舶にレーダーを取付けする場合の方法や、注意事項について説明します。
レーダー取付前の準備
商品の梱包内容を確認
- メーカー/製品により、取付用のネジなど付属している場合がありますので、取付前に梱包内容を確認しましょう。
船を下見する
- 船を下見して取付るスペースや必要な作業工具/部品を揃えましょう。
- 特殊工具などは特に必要ありません。
レーダーアンテナを取付る台が必要です
- レーダーアーチがあれば良いですが、無い場合は必要になりますので、事前にご用意してください。
- 既製品も有りますが、鉄工所、造船所などで相談してみてください。
- アンテナ取付台 詳細はこちら⇒ハードトップ レーダー ベース
アンテナが回転します
- オープンアンテナの場合、アンテナが回転します!マストなどに当たらない場所を確保してください。
航海灯が妨げられないか確認
- レーダーアンテナを設置することで航海灯が妨げられ見えなくなると、船検に通りませんのでご注意ください。
必要な工具
- 一般的な工具。(電動ドライバー/電動ドリルなどがあれば便利です)
- FRPに穴を開ける場合、電動ドリルが必要です。
- 大きな穴を開ける場合、ホルソーが必要です。
- インダッシュ取付の場合、ジグソーかノコギリが必要になります。
- レドームアンテナの場合、ケーブルをアンテナに引き込む個所に大きいナットになっている場合があります。この場合、大きいレンチ(コブラレンチ等)が必要になります。
必要な部品
シリコーンシーラント
- 各所防水に使用しますので必要になります。
結束バンド/配線クランプ(耐候性)
- 配線をするために必要です。
- 長さ、太さは色々ありますが、必ず耐候性の物を使用してください。
※耐候性でない物を使用した場合、年月が経つと劣化します。
ネジ/ビス/ボルト/ナット/ワッシャー等
- 本体スタンドを取付る時などに使用します。
- 付属しているネジでは短い場合がありますので、事前に長さを確認してください。
- 必ずステンレス製を使用してください。
その他
- 穴埋め用粘土(大きな穴を開けた場合に使用)
- 接続端子/2芯ケーブル(電源コードの長さが足りない場合に使用)
- 配線ガイド(配線時、線を通す時に使用)
- 塩ビパイプ(アンテナを船内に引き込む時に使用)
- ビニールテープ(防水処理、ケーブルの保護に使用します)
本体の取付
- 雨やしぶきが直接かからない場所に設置してください!
- ほとんどの国産レーダーは防滴構造です(防水ではありません)。
- 本体裏面やコネクターが金属製の場合、腐食の問題があります。
- キャビンが無い船舶で、水しぶきがかかる場合は、魚探BOXなどを使用してください。
- 画面に直射日光が当たらない工夫をしてください!
- 液晶は直射日光に弱いため寿命を縮めます。
- 係留中、液晶面に直射日光が当たると液晶が劣化し、コントラストが激減します。少なくとも厚手の毛布などで覆いましょう。
※【毛布などで覆う】は、外から機械が見えないため、防犯上にも有効です。
- 熱に気をつけてください!
- 係留中、室内があまりにも高温になる場合は注意が必要です。
- 出来ればソーラーベンチレーターを天井に付け、高温対策をしてください。
本体の取付方法
- 【付属のスタンド(架台)を使用して取付る場合】
- ①商品に付属しているスタンド(架台)を5mm~6mm程度のタッピングネジかボルトで止めます。
- ②取付たスタンド(架台)に、付属しているノブボルトで本体をしっかり固定してください。
- ①商品に付属しているスタンド(架台)を5mm~6mm程度のタッピングネジかボルトで止めます。
- 【インダッシュで取付る場合】
- ①本体裏面が入るスペースをジグソーなどで穴を開けます。
※製品により、本体の原寸サイズが印刷された用紙が付属しますので、それを当てがいながら穴を開けてください。
- ②穴を開けた所に本体をはめ込みます。
- ③本体を固定しますが、メーカー、製品により固定方法がさまざまです。
- オプションパーツで専用インダッシュ金具が用意されているタイプ
●別途インダッシュ金具を購入する必要があります。
- 本体にインダッシュ固定穴が開いているタイプ
●本体に、固定穴が開いているので簡単に取付できます。
- 上記どのタイプでもない場合
●付属のスタンドで固定したり、止め金を自作したりして固定します。
●本体の周りを、コーキングして固定します。
- オプションパーツで専用インダッシュ金具が用意されているタイプ
- ①本体裏面が入るスペースをジグソーなどで穴を開けます。
電源配線
- 必ずメインスイッチは切った状態で作業してください!
- 感電など重大事故につながります!
- 感電など重大事故につながります!
- 十分太い配線で接続してください!
- 本体の故障につながります。
- 本体の故障につながります。
- 複数の機器を1本の細い配線から枝分かれしない!
- 雑音、誤動作、故障の原因となります。
- 雑音、誤動作、故障の原因となります。
- 【+】【-】を正確に!
- 機械は【+】【-】の接続を間違えた時ヒユーズを飛ばすようになっています。
- 機械は【+】【-】の接続を間違えた時ヒユーズを飛ばすようになっています。
- 規定のヒューズを使用!
- バッテリー電圧の違い(12V/24V)によりヒューズ容量の指定があります、必ず規定のヒューズを入れてください。
- ヒューズが切れた場合、規定以上のヒューズを入れ再度"ON"すると、本体が故障する場合があります。
- 無線機などの線と一緒に束ねない!
- 画面に雑音が映ったり、無線機、レーダーにノイズが入ることがあります。
電源コードの取付方法
- ①規定のヒューズを入れる
- ヒューズは、電源コードにある場合と、本体にある場合があります。
- ヒューズは、製品に付属しています。
- ②商品に付属している電源コードを【+】【-】を間違えずに接続してください。
- 白/黒の場合:白+/黒-
- 赤/黒の場合:赤+/黒-
- ③本体にプラグを接続してください
- ④画面確認してください
- メインスイッチを入れ、本体の電源ボタンを押し起動し、画面が出るか確認してください。
- 画面が出たら、本体の電源ボタンで切り、メインスイッチを切ってください。
レーダー アンテナの取付
- レーダー アンテナは出来るだけ高い位置に取付ます
- レーダー アンテナは走行時アンテナが水面と平行になるように取付ます。
- 漁船などはバウがそんなに浮きあがらないので気にしませんが、軽くて高速のプレジャーボートでは問題になります。
- 漁船などはバウがそんなに浮きあがらないので気にしませんが、軽くて高速のプレジャーボートでは問題になります。
- 次の様な場所には取付ないでください!
- 航海灯などが妨げられる場所※
- 上空及び周囲に大きな金属製の物体がある場所
- 他のアンテナが近くにある場所
※航海灯などが妨げらる場所に設置すると、船検に通りません。
レーダー アンテナの取付方法
- 取付台または、レーダーアーチに取付します
- ①アンテナ台・レーダーアーチに取付るための穴を開ける
- アンテナに取付用の穴が4ヶ所有ります。
- アンテナ取付用の【型紙】が同梱されています。
- 取付用の穴は、実際のボルトより1mm~2mm程度大きく開けます。
例:ボルトの太さが10mmの場合、開ける大きさは12mmぐらい
※オープンアンテナの場合、アンテナが回転しますので、手で回してマストなどに当たらない場所に設置してください。
※アンテナには向きがありますので、前後方向を間違えない様、設置してください。
※既製品のアンテナ台には初めから穴が開いていますので、穴開け作業は必要ありません。
- ①アンテナ台・レーダーアーチに取付るための穴を開ける
- ②アンテナを台に固定する
※アンテナを台に固定する前に、アンテナケーブルが通る場所が有るか確認してください。
※アンテナには向きがあります!- 一般的に▲マークがありますので、船首方向と▲マークを合わせて取付てください!
- 付属しているネジで固定しますが、FRPで作成した台の場合、ネジの長さが足りないことがよくありますので、注意してください。
※電蝕に注意! - ボルトはステンレス製を使用しますが、アンテナ(主にオープンアンテナ)部分はアルミ製になっています。
- 材質が異なるため電蝕が発生し、腐食しますのでボルトとアンテナの間には、非金属のワッシャーを入れてください。(製品に付属している物もあります)
電蝕とは
二種の異なる金属が同時に電解質溶液に接触したとき、金属間の電位差によりイオン化傾向の強い金属から弱い金属に電子が移動、電荷を失った金属原子がイオンとして溶液中に溶け出すことで金属が腐食する現象を言う。
- ③アンテナケーブルの配線
- アンテナケーブルは太いので、船内に引き込むための穴があるか確認してください。
- ケーブルが通る穴が無い場合は、屋根などに穴を開けてください。
※この場合、一般的に塩ビで配線用の通り道を作ります。 - アンテナケーブルは、一方はプラグが付いていて本体に差さり、一方はコネクターが付いていてアンテナ内部に接続します。
※アンテナケーブルの向きに注意! - 本体に差さるプラグは大きな物が多いので、屋根側から船内へ配線するとプラグが大きくて穴に通らない場合があります。
- 船内側から屋根へ配線した方が比較的楽でしょう。
※この場合、コネクターを保護する必要がありますので、通す部分をビニールテープで保護してください。
- ④コネクターをアンテナ内部に接続する
- コネクターをアンテナ内部に接続します。
※取り扱い説明書などに記載されている通りに差し込んでください。
- コネクターをアンテナ内部に接続します。
- ④プラグを本体に接続する
- プラグを本体に接続しますが、向きがありますので注意してください。
- ⑤動作チェック
- 動作チェックをしますが、オープンアンテナの場合、アンテナが回転しますので、人がいないことと、工具などの落下に注意してください。
- 動作チェックをしますが、オープンアンテナの場合、アンテナが回転しますので、人がいないことと、工具などの落下に注意してください。
- ⑤各所防水作業
- アンテナのボルト部分、ケーブル引き込み口など防水対策をしてください。
- アンテナのボルト部分、ケーブル引き込み口など防水対策をしてください。
- ⑥設定作業
- 最後に設定が必要です。
- 取り扱い説明書などに記載されている通りに設定します。
レーダーのトラブル
- レーダーはモニター部とアンテナ部の2つのトラブルを分けて説明します。
モニター部のトラブル
画面が出ない
画面が出なく、キー操作もできない場合
- モニターのヒューズが切れていないか
- ヒューズは電源コードに入っている場合と、モニターに入っている場合があります。
- ヒューズは電源コードに入っている場合と、モニターに入っている場合があります。
画面が出なく、キー操作は受け付ける場合
- 画面の輝度を上げてみる
アンテナ部のトラブル
アンテナが回転しない
アンテナがまったく回転しない場合
- レーダーケーブルはしっかり差さっているか
- ヒューズが切れていないか
- 機種によってはアンテナ部のヒューズがありますので確認してください。
- レーダーケーブルに亀裂がないか
- モーターブラシが減っていないか
- モーターブラシが減っている場合、ブラシを交換してください。
- アンテナを手で回してみる
- アンテナを手で回してみて重い場合は、グリスアップしてみてください。
- アンテナを手で回してみて重い場合は、グリスアップしてみてください。
アンテナは回転するが、1回転ほどで止まる場合
- オープンアンテナの場合、釣り糸などが絡んでいないか
- モーターブラシが減っていないか
- モーターブラシが減っている場合、ブラシを交換してください。
- アンテナを手で回してみる
- アンテナを手で回してみて重い場合は、グリスアップしてみてください。
- アンテナを手で回してみて重い場合は、グリスアップしてみてください。
エコーが弱い
設定の確認
- 感度は上がっているか
- レンジは適切か
- 海面反射除去、雨雪除去は適切か
- 同調は適切か
- 同調バーが振れているか※最近の機種では、同調機能はオートで使用します。
マグネトロンの劣化
- レーダーにはマグネトロンが入っており、使用時間により交換が必要になります。
使用時間は機種によりことなりますが、およそ2,000時間から3,000時間ほど使用すると交換が必要になります。
実際と違う表示がされる
設定の確認
- 感度は上がっているか
- レンジは適切か
- 海面反射除去、雨雪除去は適切か
- 同調は適切か
- 同調バーが振れているか※最近の機種では、同調機能はオートで使用します。
- 船首方位の設定は適切か